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投稿者:総
まず、第一の潮流が「経済学の父」と呼ばれるアダム・スミス(Adam Smith, 1723-1790)から始まる経済学派で、「古典派経済学(classical economics)」→「新古典派経済学(neoclassical economics)」と続く経済学の主流派であり、まさに本流というべき流れです。 新古典派経済学では、市場メカニズムを重視して、政府による経済への介入はなるべく少なくしよう考えます。 ですから、「小さな政府」を目指すのが正しいということになり、これに対応しているのが「新自由主義(neoliberalism)」と呼ばれる政治思想です。 第二の潮流がカール・マルクス(Karl Heinrich Marx, 1818-1883)から始まる経済学派で、「マルクス経済学(Marxian economics)」と呼ばれています。 マルクス経済学では、そもそも市場メカニズムを採用していることが良くないと考えます。 ですから、「計画経済」を採用するのが正しいということになり、これに対応しているのが「共産主義(communism)」と呼ばれる政治思想です。 第三の潮流がジョン・メイナード・ケインズ(John Maynard Keynes, 1883-1946)から始まる経済学派で、「ケインズ経済学(Keynesian economics)」と呼ばれています。 ケインズ経済学では、市場メカニズムを重視しつつ、政府が必要に応じて積極的に経済に介入するべきだと考えます。 ですから、「大きな政府」を目指すのが正しいということになり、これに対応しているのが「社会自由主義(social liberalism)」と呼ばれる政治思想です。 わが国では一般的に、新自由主義と社会自由主義の自由主義勢力が「保守」、社会民主主義と共産主義の社会主義勢力が「革新」と呼ばれています。 新自由主義と社会自由主義はどちらも自由主義なので、元々はどちらも「リベラル」です。 しかし、ややこしいことにアメリカでは、主に新自由主義に対応する考え方として「リバタリアニズム(自由至上主義、libertarianism)」、主に社会自由主義に対応する考え方として「リベラリズム(自由主義、liberalism)」という用語を用いています。 アメリカでは、新自由主義的な傾向を持つ共和党が「保守」、社会自由主義的な傾向を持つ民主党が「リベラル」と呼ばれているのですが、本来はどちらも「保守」でどちらも「リベラル」です。 アメリカは、共和党・民主党以外の政党が連邦議会にほぼ進出できないような極端な二大政党制を採用しているので、このような分け方でもよいのかもしれません。 しかし、日本は多党制を採用しているので、これをそのまま当てはめようとすると訳が分からなくなってしまいます。 自由民主党は 保守でありリベラルであると言うのが正しい
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