投稿画像
投稿者:チェッカマン
主ロープが全て切れたら! 機械安全装置 1) 非常止め装置 ・ 電気的安全装置が壊れたり、 ・ 駆動装置のブレーキが効かなかったり、 ・ 綱車とロープの摩擦力が減少してロープが滑ったり、 ・ 最悪 主ロープが全て切れた場合、かご自体を停止させる必要がある。 そこで、かごの速度を検出して異常を検知した場合には、かごを停止させることのできる非常止め装置を備えている。 * 調速機 (ガバナー) は、かごの速度を検出するための装置。 * 非常止め装置は、かごを強制的に停止させるための装置。 かごに固定されたガバナーロープは、かごの走行に応じて調速機主輪を回転させる。 かごの走行速度が異常に速くなると、主輪に連結した振子が遠心力で外側に開き、OSスイッチを作動させ、巻上機の電源を遮断するとともに巻上機のブレーキを動作させてかごを停止させる。(電気安全装置) しかし、電気的安全装置の故障や主ロープの全切断で、さらにかごの速度が増加した場合は、振子がさらに大きく開き、ガバナーロープを掴むためのトリップ (TR) スイッチを動作させる。 この動作速度は法規により定格速度の 1.4倍以内に定められている。 TRスイッチが動作すると、ガバナーロープは調速機のロープキャッチにより固定される。 かごがさらに走行することにより、かご下でガバナーロープに連結された非常止めレバーが引き上げられ、非常止め装置が動作する。 非常止めはシューでガイドレールをしっかりと掴み、かごを強制的に停止させる。 (くさび状のシューが引き上げ棒によって引き上げられ、くさび効果によってレールに押し付けられその摩擦力によってかごを停止させる。) 非常止め装置が作動した場合、かご内の乗客が衝撃により怪我をしたりする可能性があるため、一般には平均減速度は 9.8m/s2 以下になるように設計されている。 ●つまり、自分の体重の2倍の衝撃力を受けることになる。 2) 緩衝器 ピストン内のオイルがオリフィスの隙間を流れるときの流体抵抗で生じる減衰作用によって、かごの衝突による衝撃を低減する構造になっている。 かごが緩衝器に衝突したときの衝撃力は かご自重と速度によって決まるが、その平均減速度は、定格速度の 115% で衝突したときに 9.8m/s2 以下となるように設計されている。 なお、比較的短いストロークでも安全に停止させることのできる定格速度 60m/分以下のエレベーターでは、ばね緩衝器が使用されている。
投稿記事
画像を拡大