投稿者:安全環境委員会 堀晃浩
安全環境委員会 委員長 飯田毅
担当 スタッフ 堀晃浩
アクシデントレポートのご提出ありがとうございました。
河川で1Xと4X+の対向した衝突が発生しました。
双方の漕手にむち打ち症が見られたとのことでした。
また艇にもダメージが発生しているとの報告でした。
【事実経過】
場所:河川
日時:2022年10月3日月曜日午後5時20分ごろ
関係する艇:1X 女子高校生(2年生)
4X+ 男子高校生(2年生)
(救助)顧問教諭
人的損害:1X、4X+のバウの2名:むち打ち症
物的損傷:1Xバウ側キャンバスにひびが入る
4X+艇首に大きく穴が開く
双方とも後日修理予定
【状況】
練習路の上流・下流方向にそれぞれ走行していた上記2艇が衝突。シングルの上にクォド艇が乗り上げてしまう。
河川の橋付近で事故が発生した。
そして20分後にモーターで救出を行った。
【対策・計画】
短期的:乗艇の停止(そのままシーズンオフ)。
中・長期的:航行ルールの徹底、ホイッスルを所持しての乗艇、
顧問が常時2人つくなど。
【安全環境委員会より】
アクシデントレポートのご提出ありがとうございました。
2名の選手のむち打ち症が早く完治されることをお祈りしています。
通常ですと交錯しないはずの上流方向・下流方向の練習だったはずですが事故が起こりました。
対向した衝突だったので、衝突の相対速度は大きくなりがちです。事実、2名の選手がむち打ち症を発症しております。
対策・計画にも書かれていますが、航行ルールの徹底、ホイッスル、複数人での監視などはいずれも有効なことです。持続できる体制での対策を心がけてください。
詳細な記述がレポートにはないので以下推定で記載いたします。
もし誤認やコメントがありましたら、匿名でかまわないので書き込みを入れてください。
・河川の橋近くで事故が起こりました。Google mapで見ると、川幅が約100m、橋脚が3本あります。そのうち橋脚2本が左岸と右岸から川幅1/4のところにあります(写真参照)。なので、中央に川幅1/2(約50m)の水路があることになり、ここを上流下流行きのクルーは共用していたと思われます。
・片方は舵手付き艇だったのに、1Xが見えなかった点にも課題が感じられます。もちろん1Xにも等しく前方確認の責任があります。今年のSA講習会で取り上げられていましたが、舵手あるいは、舵手なし艇の漕手の前方確認について、片側だけから確認する傾向がありがちとのことです。そうなっていなかったでしょうか。つまり、4X+の舵手は、前方を確認するときに左舷側、右舷側を等しく見ること、1Xの漕手は前方確認の際に左側、右側を等しく振り返る癖をつけましょう。双方に前方注意の責任はあるので、特に橋脚付近では有効な水路幅も狭くなること、死角になる場所もあることが考えられますので、注意して練習しましょう。
・競技用ボートは小さいため視認性はよいとは言えません。最近は自転車用で非常に明るい照明を入手することができます。陸から見たコーチ、艇相互、外部の船舶への視認性の向上のために、予防的に、昼間点灯を検討されるのもいいかと考えます。
https://rara.jp/jara_anzen/page323
どうか今回の事故を教訓により安全な部活動になるように願います。