投稿画像
投稿者:くすのき
パイオニアのダブルボイスコイルを入れたMX-1でいろいろ検討してきましたが、一旦まとめておきます。 1枚目の画像が、周波数特性関係で、赤と青がバスレフダクトの検討で、音の厚みは青ですが ジャズを聴くと、ベースが寂しくそこが出てくれる赤をトータルバランスで選びました。 この状態から中央のスピーカーを切り離し(LRの各アース線を外す)、Rch信号のみを加えると、 左右の差信号ユニットからRと-Rの音を出すことができ、それを測ったのがオレンジです。 つまり、どの程度空間で打ち消すことができるかを調べています。 赤との差がそのレベルです。 言い方を変えるとこの程度しか打ち消せないということです。 残っている成分は、壁などに反射してきた間接音だと思います。 これがあるため、顔の位置を少々動かしても、音場感の変化があまりでないのだと思います。 緑の線は、同一の信号をLchにも加えた結果で、差信号ユニットはR-L(とL-R)なので アンプ出口で減算、打ち消され、スピーカーからはほとんど出てきません。 残っているのは暗騒音(黒線)と同じレベルです。 (つまり、アンプ側の動作は左右等しくうまく打ち消せている) 2枚目がインピーダンスカーブで、青線が中央のユニットにRchの信号のみを与えた物です。 エンクロージャーの1の矢印のところが、バスレフのチューニング点です。 2にもピークがありますが、これはエンクロージャーの中の平行面で起こった定在波です。 これは、そこに吸音材を入れれば消せます。 赤の線が、差信号ユニットにのみ信号を加えて(上記のオレンジ線と同じやり方)測った インピーダンスカーブで、3の部分にピークがあり、これが左右の逆相ユニット相互が エンクロージャー内の伝達時間差でちょうど正相になった周波数で内部共鳴している結果です。 ピンクの線がそれの確認のために、連通部を閉じた結果で3のピークが無くなってます。 (容積が1L程度になってしまうため、Fbが大幅に上がってしまうのも見えている) つまり、「差信号ユニットを連通管で繋いで、等価的に無限大容積にする」という考えは、 左右の差信号ユニットが共鳴してピークを持ちデメリットの方が大きくなります。 聴感的には声がコーコーととても耳障りになります。 この連通構造は、長岡鉄男さんがMX-7(番号上書き版)で書かれていますが、おそらく、 実際には作られていないと思います。 わたしは、連通部に結構ぎっしりと吸音材を詰めてこのピークをなだめて気にならない様に していますが、音的にはあんまりいい方法ではないですね。 そこまでしても、インピーダンスのピークはなくならず、連通方式はダメだということが わかりました。
投稿記事
画像を拡大