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投稿者:牛原清泉
        松崎町立幼稚園地鎮祭祝詞 此(こ)の處(ところ)を巌(いづ)の斎庭(ゆには)と 祓(はら)い清(きよ)めて 招(お)ぎ奉(まつ)り坐(ま)せ奉(まつ)る 掛(か)けまくも畏(かしこ)き 岩科(いわしな)の総社(そうしゃ)と称(たた)へ奉(まつ)る 国柱姫命(くにはしらひめのみこと)産土大神(うぶすなのおおかみ)大地主大神(おおとこぬしのおおかみ)等(たち)の大前(おおまへ)に恐(かしこ)み 恐(かしこ)みも 白(まを)さく 風(かぜ)の音(と)の遠(とお)つ神代(かみよ)の昔(むかし)より 深緑常盤(ふかみどりときは)の郷(さと)・岩科郷(ゆるがぬさと)と打(う)ち固(かた)め  世(よ)の進(すす)みと共(とも)に豊(ゆた)けき暮(くら)しナマコ壁(かべ) 松風(まつかぜ)澄(す)める 松崎はしも 各(おの)も各(おの)も 手を携(たづ)さへ共(とも)に在(あ)り 共(とも)に栄(さか)えむものぞと文明(ふみあき)らめて 教(をしへ)の道(みち)を隔(へだ)てなく 広(ひろ)く厚(あつ)く 幼子等(おさなごら)が自(おの)づから萌(も)え出(い)づる学(まな)ぶ心を育み  行末(ゆくすへ)を幸(さき)く真幸(まさき)く  あまつさえ  地震(なゐ)ぬらむ大津波(おほつなみに心憂(こころうれ)ひて 中川園と岩科園とに統合されし随々(まにまに)松崎町長斉藤文彦始め之を助(たす)くる心有(こころある)諸人等(もろびとら)先つ頃より 県の司人(つかさ)と共に 地元が町の議員等と共に 相謀(あいはか)り事進(ことすす)め 今回(こたび)松崎町立幼稚園を建設(たてま)けむと (株)蒼設計の設計(くわだて)により河津・伊藤特定建設工事共同企業体に事負(ことを)わせて 八十日日(やそかび)は有(あ)れども 文月の二十七日を生日(いくひ)の足日(たるひ)と斎(いは)ひ定(さだ)めて 此の大地(おほところ)祓清(はらひきよ)め 忌鎌(いみかま)以て 草刈払ひ 忌鍬(いみくわ)、忌鋤(いみすき)以(も)ちて 掘り引均(ひきなら)して 地鎮祭(とこしづめのまつり)仕奉(つかへまつ)らくと御前(みまへ)に御饌神酒(みけみき)種々(くさぐさ)の物(もの)を献奉(たてまつ)り 関係(かかは)れる諸々(もろもろ)参集(つどひ)侍(はべ)りて 玉串(たまぐし)も 取々に拝(をろが)み奉(まつ)る状(さま)を 平(とひら)けく 安(やすら)けく 聞食(きこしめ)し相諾(あいうづな)ひ給(たま)ひて 工事(たくみごと)に過(あやま)つ事無(ことな)く 工匠(たくみ)、手人(てびと)等に至るまで勤しみ励みて 設計(はかり)定めし随(まにま)に 直く正しく次々に捗(はかど)り進み 木霊のぬくもり美(うる)はしく造り竣(を)へしめ給ひ  此の郷(さと)を切り開きし遠津(とほつ)祖先等(みおやたち)の 高(たか)き尊(たふと)き 精神(みこころ)を継承(うけつ)がひ 更に新しき時代(みよ)に応(こた)ふる人間(ひと)を育(はぐ)む教(をしへ)の道(みち) 弥進(いやすす)みに進(すす)ましめ給(たま)へと恐(かしこ)み恐(かしこ)みも白(まを)す                       平成28年7月27日 伊那下神社宮司
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