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投稿者:アルバート・ヒューズ、アレン・ヒューズ
[YouTube:uohqLFlvyV4:R] ザ・ウォーカー(原題: The Book of Eli 米国) 2010年 全米年間興行収入ランキング34位 世界で一冊だけ残る本を運び、30年間旅をしている男イーライ。本に触れる者をためらわずに誰でも殺すイーライだが、彼は旅の目的地を知らず、「西へ向かう」という手掛かりだけを頼りに歩き続けている。そんな中、彼の前に、本を探し続ける独裁者カーネギーが現れる…… 監督 アルバート・ヒューズ、アレン・ヒューズ 代表作 『ポケットいっぱいの涙』『フロム・ヘル』『アルファ』 脚本 ゲイリー・ウィッター 代表作 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(原案) 音楽 アッティカス・ロス 代表作 『ソーシャル・ネットワーク』『ドラゴン・タトゥーの女』『パトリオット・デイ』『バード・ボックス』 主演 デンゼル・ワシントン(イーライ) 代表作 『グローリー』『トレーニング デイ』『マイ・ボディガード』 上映時間 118分 登場人物 イーライ: 本を運ぶ旅人。 ビリー・カーネギー: 地域の独裁者。(ゲイリー・オールドマン) 代表作 『シド・アンド・ナンシー』『レオン』『ドラキュラ』『裏切りのサーカス』 レッドリッジ: カーネギーの配下。(レイ・スティーヴンソン) 代表作 『マイティ・ソー シリーズ』 クローディア: カーネギーの盲目の情婦。(ジェニファー・ビールス) 代表作 『フラッシュダンス』『青いドレスの女』 ソラーラ: クローディアの娘。(ミラ・クニス) 代表作 『ブラック・スワン』『テッド』『サード・パーソン』 【起】 枯れた森の中に転がる死体。全身の毛が禿げた猫が、餌を求めて死体に近づいた。呼吸の音が聞こえる。死体からではない。猫は音のする方を振り返った。防塵マスクを被ったイーライが、弓矢を構えていた。矢は猫の身体を貫いた。狩りを済ませたイーライは、獲物を回収して森を出た。 獲物を片手に、イーライは遺棄された無数の車が転がるハイウェイを歩いていた。役に立ちそうなものはないかと車内を漁るが、見つかったのは白骨化した死体だけ。諦めたイーライは道を進む。陽が沈む前に、イーライは身を潜める場所を探した。手頃な廃屋を見つけたイーライは慎重に屋内を調査した。絞死体を見つけたイーライは歓喜した。死体はイーライよりも良い靴を履いていたのだ。自分の靴と死体の靴を取り換えたイーライは、森で捕まえた猫を調理して食べると、休息を取ることにした。食事をしていると、壁の隙間からネズミが現れた。イーライは猫の肉をネズミに分け与えると、バッテリー残量が残り乏しい音楽プレーヤーをつけながら、眠りに就いた。 【承】 道を進み、橋を潜った先で、ショッピングカートを携えた女を見つけたイーライ。女は助けを求めるが、イーライはそれが罠だと瞬時に見抜いた。物陰から現れた強盗を皆殺しにしたイーライは先を急いだ。 道を進んだ先で、バイカーが弱者を襲っているのを目撃したイーライは正義感に駆られるが、道を誤るなと自分に言い聞かせた。彼には進み続けなければならない理由があったのだ。 町に着いたイーライは雑貨屋に自前のバッテリーへの充電を依頼する。イーライが強盗から奪ったライターと、廃屋で拾ったフライドチキンショップのウェットティッシュを代金に、店主は彼の頼みを引き受けた。 イーライが雑貨屋の店主と取引を済ませた直後、道で見かけたバイカーが町にやってきた。町にはバイカーのボスがいたのだ。ボスのカーネギーはとある本を探していた。バイカーは通りがかりの者たちから奪ったものをカーネギーに差し出したが、カーネギーの目当ての本はそこになかった。 イーライが酒場で水の補給をしていると、バイカーが難癖をつけてきた。イーライがバイカーを返り討ちにすると、カーネギーはイーライを呼び出した。カーネギーは町作りに協力して欲しいと頼んできた。しかし、先を急ぐイーライは、その話を断る。 【転】 町に一泊するようイーライを説得したカーネギーは、ソラーラという女を使ってイーライを引き留めようとした。しかし、イーライの意思は揺るがない。カーネギーはソラーラの話から、自分が探していた本をイーライが持っているかも知れないと考える。カーネギーはイーライから本を奪おうとするが、既にイーライは部屋から姿を消していた。 カーネギーは部下を連れて、店の前を歩くイーライを撃ち殺そうとした。しかし、カーネギーの部下の弾はイーライからことごとく逸れ、イーライの反撃によってカーネギーは脚を負傷してしまう。カーネギーが逃げ帰ったあと、彼の部下が戦意を喪失したのを見て、イーライは町を出た。 イーライが持つ本には人を支配する力がある。治療を受けながら、カーネギーは部下にそう語った。治療が済むと、カーネギーは部下と共にイーライを追った。 自由を望んでいたソラーラは、イーライに旅の同行を申し出た。イーライは彼女を拒むが、押し負けて結局は許してしまう。ある晩、イーライはソラーラに本の話をせがまれた。彼が持っている本は世界に一つだけで、他の本は文明を滅ぼした戦争の直後に全て燃やされてしまった。この本こそが戦争の原因という噂もある。とにかく一冊だけが残った。戦争を生き延びたイーライは空から響く声を聞き、本を見つけ、その声に導かれるまま西を目指している。本は使命を果たそうとする者を守る力がある。そこでイーライは話を終わらせ、ソラーラに寝るよう言った。 【結】 イーライとソラーラは途中で見つけた家に立ち寄った。そこには老夫婦が住んでいた。二人は老夫婦が荒野に二人きりで生きてこられたことを妙に思ったが、裏庭を見てすぐに理由を悟った。彼らは襲ってきた強盗を食い繋いでいたのだ。慌てて家を出ようとしたイーライたちだが、家の外にカーネギーの車が走っているのを見つけた。イーライとソラーラは老夫婦と共に、カーネギーと銃撃戦を繰り広げる。しかし、老夫婦は殺され、イーライとソラーラはカーネギーに捕えられてしまった。カーネギーはソラーラと本を奪うと、イーライを撃って立ち去った。 護送途中、ソラーラはカーネギーの部下に反撃し、脱走した。そして、イーライを救いに、老夫婦の家に戻ったが、彼の姿は消えていた。西を探すと、朦朧とした意識のまま歩くイーライがいた。二人は本を諦め、西を目指し続けた。すると、海に出て、沿岸部に大きな荒廃した都市を見つけた。その近くの島まで行くと、人がいた。島の中には、戦前の物が集められていた。島の管理者は、ここから新しい文明を始めると言った。 自分の屋敷に戻ったカーネギーは、本の封を開いて愕然とした。なんと、本は点字で記されていたのだ。 イーライは目が見えなかった。彼には確かに神の加護があり、それが彼を超人にしていたのだった。イーライが読んでいた本を島の蔵書に加えたいという管理者のために、イーライは記憶の中の本を読み上げた。イーライの言葉は筆記され、新たな聖書となり、印刷機にかけられ増刷された。 本の増刷体制が整った直後、イーライは力尽きたが、その顔はとても穏やかだったという。 The End _MIHOシネマ みんなの評価 3.17/5.0 最高 (^0^) 脚本は伏線の張り方と回収が見事。映像は文明崩壊後の世界らしく抑制の効いたセピアで地獄のような味気ない世界観を演出。中盤、世界がどうしてこうなったのかを解説してくれますが、そこで世界がいきなりそうなったのではないことが示唆され、大戦後も一定の文明が残っていたことが分かる。観る者に示唆を与え、すでに持っている知識で想像力を喚起させる演出が実にいい。 最低 ( ` 3´) 戦争で文明崩壊して、本が1冊しか残ってない?なんだその無理ある設定は。
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