投稿者:ジョン・ヒューストン
[YouTube:XZ8Q9mOYJgE:R]
黄金(原題: The Treasure of the Sierra Madre 米国) 1948年 全世界年間興行収入ランキング10位
1920年代のメキシコ。職も無くうらぶれたアメリカ人ドッブスと相棒のカーティンは、ある日、老人ハワードからシエラ・マドレの山で金が出るという情報を聞きつけた。そして2人は偶然当てた宝くじの僅かな賞金を元手に道具を揃え、ハワードを連れて現場へ向かうことに……
監督 ジョン・ヒューストン 代表作 『マルタの鷹』『アフリカの女王』『王になろうとした男』
脚本 ジョン・ヒューストン 代表作 『黒蘭の女』『ハイ・シェラ』『ヨーク軍曹』
音楽 マックス・スタイナー、レオ・F・フォーブステイン
主演 ハンフリー・ボガート(ダブズ) 代表作 『マルタの鷹』『カサブランカ』『ケイン号の叛乱』
原作 B. トラヴェン 小説 『The Treasure of the Sierra Madre』
上映時間 126分
登場人物
フレッド・C・ダブズ: 米国人浮浪者。
ボブ・カーティン: 浮浪者。(ティム・ホルト) 代表作 『偉大なるアンバーソン家の人々』『荒野の決闘』
ハワード: 老人山師。(ウォルター・ヒューストン) 代表作 『都会の世紀末』『雨』『ならず者』
ゴールド・ハット: 山賊のリーダー。(アルフォンソ・ベドヤ) 代表作 『運命の女(1944)』『黒ばら(1950)』『大いなる西部』
【起】
1920年代のメキシコ、メキシコ革命の混乱はほぼ収まっていたが、地方では山賊がはびこり人々を脅かし続けていた。革命後の新しい政府により、地方の統制と山賊の排除は、フェデラルズと呼ばれる、有能ではあったが非情な連邦警察に任されていた。
メキシコの港町タンピコで、アメリカから流れてきた貧しい不良中年のダブズと若いカーティンが出会いました。ダブズとカーティンはこの街で建築工事の仕事を得ましたが、給料は持ち逃げされたうえに薄汚い小屋での寝泊まりを余儀なくされていました。ある日、そんな二人は経験豊富な山師の老人ハワードと知り合い、彼からシエラ・マドレの山中に金脈があることを聞き出します。ダブズとカーティンは半信半疑ながらもハワードの話に乗っかることを決め、早速旅の支度にとりかかりました。ダブズが宝くじで当てた少しばかりの金で必要な道具と食糧を買い、上手いこと金脈を掘り当てれば3人で山分けとすると決めました。
【承】
3人はタンピコからデュランゴまで鉄道で行き、その後はひたすらロバで目的地を目指しました。途中で山賊に襲われましたが何とか切り抜け、やっとの思いで目的地の山に辿り着いた3人は早速金脈を掘り当て、必死で大量の砂金を掘り起こしていきました。しかし、砂金は均等に山分けというものの、3人は誰かが砂金の独り占めを企んでいるのではと疑心暗鬼になり、夜もおちおち眠れませんでした。そんなある日、カーティンが近くの町に買い出しに行った際にコーディなる得体の知れない男が後を嗅ぎ付け回り、3人が金脈を掘り当てたと知るや仲間に入れてほしいと頼んできました。ところが、突如としてゴールド・ハット率いる山賊集団が襲いかかり、3人は銃撃戦の末に難を逃れますが、巻き添えを食らったコーディは殺害されてしまいます。3人はコーディの遺品から妻からの手紙を見つけます。
【転】
山に入ってから10ヶ月が過ぎ、袋一杯に砂金を詰め込んだ3人は約束通りに山分けして、山を下り始めました。その途中で3人はインディアンの集団から、水に溺れた少年の手当てをしてほしいと頼まれました。そこでハワードはインディアンの部落に向かい、無事に少年の命を救ったことから部族の歓迎を受け、ダブズとカーティンに砂金を預けて部落に留まることにしました。しかし、ダブズとカーティンは砂金を巡って対立が深まり、遂に互いに銃を向けて撃ち合ってしまいます。カーティンは重傷を負って倒れ、彼が死んだものと思い込んだダブズは砂金を独り占めして立ち去りました。その頃、インディアンに助けられたカーティンはハワードの治療を受けて回復、二人はダブズの後を追いました。
【結】
ダブズは疲れ果てて水場で休憩を取りましたが、そこにゴールド・ハット率いる盗賊団が襲い掛かり、ダブズはあえなく惨殺されて砂金の入った袋も奪われてしまいます。しかし、ゴールド・ハット一味は袋の中身が砂金とも知らずに投げ捨て、折からの強風によって砂金は全て吹き飛ばされてしまいました。その後、ゴールド・ハット一味は全員逮捕され、処刑場で自らの墓穴を掘らされた後にことごとく銃殺刑に処せられていきました。一部始終を知ったハワードはカーティンに笑いながら語りかけました。「人生ってものはお笑い草だよ、とりわけ金が絡んだとなれば、きっとお笑い草に終わるんだ」…その後、ハワードはインディアンの部落で医者として一生を全うする決意を固め、カーティンはコーディの遺品を妻に届けるために旅立っていきました。
The End_映画ウォッチ
第21回アカデミー賞 監督賞 脚色賞 助演男優賞 受賞
みんなの評価 3.8/5.0
最高 (^0^)
クラシック映画の名作として名高い本作は、人間の欲望について、その人物がもつ本性を鋭く暴く不変の真理を描いているため、時を超えてなお黄金のごとく輝き続ける至極の逸品となっている。
最低 ( ` 3´)
最初から最後まで脚本、画面に1ミリも興味が持てなかった。
製作者陣に申し訳ない。