ひろば
投稿は会員のみ。画像をクリックすると拡大されます。 投稿者名(青色)をクリックすると,フォームメールを送信できます。
| 新規投稿 | トップに戻る | 検索 | アルバム | 管理用 |

お名前
メール
タイトル
画像添付





編集キー ( 記事を編集・削除する際に使用 )
文字色


わたしを離さないで
雪谷旅人 投稿日:2022年04月05日 08:55 No.1494
カズオ・イシグロ著,土屋正雄訳「わたしを離さないで」(早川書房)

実にシリアスな小説だ。にもかかわらず,全編を通して暖かいものを感じる。イギリスの田舎の風景を背景に,美しく淡々と描かれている。他のカズオ・イシグロの小説のように。

臓器提供だけのために作られたクローン人間。そういう人を集めた学校と寄宿舎。そこでの生活と人間関係。彼らはやはり人間なのだ。「任務を終えたら」おしまいということが分かっていても必死に生きる人々。

「クララとお日さま」と共通なところがある。クララは感情をもったロボットだが,ここの登場人物は人間そのものだ。それだけにシリアスだ。


mia 投稿日:2022年04月06日 01:03 No.1495
ドロミテで雪谷さんからインカの少女の生贄のお話を伺った時、自ら選択できない運命を背負った過酷すぎる生という共通点で、この小説を思い浮かべました。