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ザ・ファーム 法律事務所
シドニー・ポラック 投稿日:2019年04月07日 11:58 No.261



ザ・ファーム 法律事務所(原題: The Firm 米国) 1993年 全米年間興行収入ランキング4位

ハーヴァード・ロースクール卒業のミッチ・マクディーアは、テネシー州メンフィスの税務方面を得意とする法律事務所から初年俸8万ドル+ボーナスの給料や、手厚い福利厚生などの破格の条件を提示され、喜んで就職するが……

監督 シドニー・ポラック 代表作 『追憶』『トッツィー』『愛と哀しみの果て』『コンドル』
脚本 デヴィッド・レイフィール、ロバート・タウン、デヴィッド・レーブ
音楽 デイヴ・グルーシン 代表作 『卒業』『チャンプ』『天国から来たチャンピオン』
主演 トム・クルーズ(ミッチ) 代表作 『トップガン』『ア・フュー・グッドメン』『ミッション:インポッシブル シリーズ』
原作 ジョン・グリシャム 『法律事務所』

上映時間 155分

登場人物

ミッチ・マクディーア: メンフィスの法律事務所に破格の待遇で採用された新米弁護士。
アビー・マクディーア: ミッチの妻。(ジーン・トリプルホーン) 代表作 『氷の微笑』『スライディング・ドア』
レイ・マクディーア: ミッチの兄。(デヴィッド・ストラザーン) 代表作 『メンフィス・ベル』『L.A.コンフィデンシャル』『グッドナイト&グッドラック』

エイヴァリー・トラー: 法律事務所の管理職。(ジーン・ハックマン) 代表作 『俺たちに明日はない』『フレンチ・コネクション』『許されざる者』
ウィリアム・デヴァシャー: 法律事務所の警備主任。(ウィルフォード・ブリムリー) 代表作 『勇気ある追跡』『遊星からの物体X』

トミー・モロルト: マフィア "モロルト兄弟"。(ポール・ソルヴィノ) 代表作 『クルージング』『グッドフェローズ』『ニクソン』
ジョーイ・モロルト: マフィア "モロルト兄弟"。(ジョー・ヴィテレリ) 代表作 『モブスターズ/青春の群像』『愛しのローズマリー』

デントン・ヴォイルズ: 司法省職員。(スティーヴン・ヒル) 代表作 『りんご白書』『夜霧のマンハッタン』
ウエイン・タランス: FBI捜査官。(エド・ハリス) 代表作 『ライトスタッフ』『アビス』『ザ・ロック』『スターリングラード』

エディ・ロマックス: 私立探偵。(ゲイリー・ビジー) 代表作 『ビッグ・ウェンズデー』『リーサル・ウェポン』
タミー・ヘンフィル: 探偵助手。(ホリー・ハンター) 代表作 『ブロードキャスト・ニュース』『ピアノ・レッスン』

【起】
ミッチ・マクディーアは、ハーバード大学を優秀な成績で卒業。
破格の待遇条件を提示したテネシー州メンフィスにある少数精鋭の税務関係のベンディニ・ランバート&ロック法律事務所に就職した。
しかし、面接では、所属弁護士は家庭的な付き合いを目指す事務所ということで、ミッチの身内を細かく質問される。

ミッチには、幼稚園の教員の妻アビーがいるが、事務所は、弁護士の妻の共働きを禁止はしないと言いながら、奨励もしていないと言う。
ミッチとアビーは、事務所が用意したメンフィスのマイホームへ移り住む。

マイホームは、事務所側が素敵に飾っていたり、車が用意されていたり、電話などの工事関係もすべて事務所側の手配で、トントン拍子に進められる。
アビーは、その状況に戸惑い、訝しい思いを持ち始める。

【承】
上司のエイヴァリー・トラーの下で働き始めたミッチ。

事務所ですぐに家族同士で友人になったラマー夫妻から、事務所の弁護士二人がスキューバダイビング中に船の爆発事故で亡くなったことを聞かされる。
ラマーの妻は嘆きながら何かに怖れ、ラマーは呆然とし、思いつめた様子だった。
ミッチとアビーは、不安を感じるが、すぐに自分達の仕事と生活に邁進し始め、不安な気持ちを忘れていった。


事務所の仕事と司法試験の準備に精を出すミッチ。
そんな彼の前に、FBI捜査官ウエイン・タランスが、接触してきた。
事務所には裏の顔があること、そして死んだ弁護士は事故死でなく、これまでにも何人かの弁護士が死んでいることを告げて去ていった。

疑問を抱きながらもミッチは、依頼人に会うためエイヴァリーと共にケイマン島に赴く。
依頼人は、ヤバイ仕事をバックに持つ相手のようだった。
さらに、島で、ミッチは事故の船を借りた謎の男が別にいたことを知る。事故が仕組まれたものだという疑惑が、高まってきた。
ミッチは島の事務所の別荘の物入れにある、死んだ弁護士達の多数の不審な書類を、偶然に見てしまった。「租税回避と脱税」など、如何わしい資料のようだ。
物入れの鍵は、エイヴァリーが所持していた。
その夜、ミッチは浜辺で見知らぬ女性に誘惑され、一夜を共にしてしまう。
島から戻る飛行機内でのミッチは、島でのいろいろな出来事や謎に、疲れてしまっていた。


ミッチは、久し振りに収監されている兄レイに面会に行く。
ミッチは、今の事務所に勤めていることを兄に伝えた。
そして言った。”僕ら兄弟はワルに囲まれて暮らしている。”

ミッチは兄に紹介された元警官の私立探偵のエディ・ロマックスに、事務所での不審な死についての調査を依頼する。

エディが彼の事務所で、二人の男に射殺された。彼は死ぬ前に、一人の男の足を撃ちぬいた。
秘書のタミーは、そばに隠れていて、この惨劇を目撃していた。

数日後、セミナーに出席するため単身ワシントンに出かけたミッチの前に、司法省のデントン・ヴォイルズが現れた。そばには、FBIのウエインがいた。

デントンは、ミッチに衝撃的な話をした。
○ミッチの事務所を辞めようとする弁護士は、皆、命を落とす。
○ミッチの家やオフィスには、盗聴装置が仕組まれている。尾行もされているかもしれない。
○事務所の黒幕は、シカゴのモロルト・ファミリーというマフィア。事務所が、マネー・ロンダリングという違法行為を行っている。
○島の事故死もエディの死も奴らに殺された。
○顧客の3割は合法的な相手。
○若い弁護士を高給で釣り、やがて子供が生まれ私立校へ、足が抜けなくなった所で真相をバラす。事務所内の年配連中と若手の大半はその仲間。

デントンは、内部のスパイになって欲しいと協力を求め、証拠資料が欲しいと言い残して立ち去った。

ミッチが協力した場合は、こうなる。
書類を盗み、法廷で証言して同僚を刑務所へ送る。依頼人の裏切り行為により、弁護士の資格は剥奪され、マフィアを敵にまわす。
ミッチは、あとに残ったウエインに断ると、ウエインは決定的なことを言った。
”奴らはエディとレイの関係を探り出すぞ。レイが殺される。協力すれば保釈の根回しをする。”

ミッチはFBIとの接触をエイヴァリーに告げると、事務所の上層部はミッチに圧力をかけ始める。
ミッチは妻のアビーに、この窮地を告げ、協力を求めた。

ミッチのもとに、タミーが密かにやってきた。
エディを殺した男は、一人が金髪で、一人は足を引きずる男だ、と言う。
ミッチはタミーにも協力を求めた。

ミッチの前に事務所の警備主任デヴァッシャーと金髪の男が現れた。
彼らは、ミッチを脅した。島でのミッチの不倫現場が写真に撮られており、FBIに協力すると、写真が妻のアビーに送られるというのだ。

絶体絶命のミッチは、自らアビーに一夜の不倫を告白した。アビーは嘆き、涙を流した。
実家に戻る決意をした。

【転】
ここから、タミーの協力のもとにエディの巻き返し計画が始まる。
まず、FBIのウエインに協力する見返りとして、保釈と大金を要求。彼の弱みを作り、断れない細工までした。ミッチはFBIも信用できなかった。

次に、島の別荘の書類を奪う計画である。
エイヴァリーが島へ行くタイミングを利用し、彼のダイビング中に彼の鍵を使って、物置部屋の資料を持ち出そうという目論見だ。

ところが、今回の出張ではエイヴァリーはダイビングしないと言う。
エイヴァリーは、アビーに好意を持っていて、家を出る彼女のもとに来て、島への不倫同行を誘った際に、このことを話した。
ミッチの計画を知っていたアビーは、彼に内緒で島へ渡り、エイヴァリーと不倫の真似事をし、彼を別荘で薬で眠らせ、資料を持ち出した。
アビーは、タミーのもとに資料を持ち込んだ。
隠し金と隠し場所を探していた資料には、コンピュータ参照というメモ書きとそのサインIDとパスワードが記されていた。
タミーは電話で、ミッチにこれを教えた。
資料をすべてコピーし、コピーは、タミーが船で持ち去る。

アビーは資料をもとの別荘の位置に戻した。
そのとき目覚めたエイヴァリーは、アビーの策略を悟った。
死を覚悟した彼は、ミッチの不倫は事務所の罠だったことを教え、アビーを逃がす。エイヴァリーは、アビーを愛していたのだ。
エイヴァリーは、このあと刺客に殺されてしまう。


一方、レイはFBIによって、釈放。FBIの尾行をまいてしまう。
FBIに要求したお金の口座への送金も行わせた。


事務所は、ミッチの裏切りを知った。
ミッチは、事務所から逃亡した。彼らの刺客たちに追われるミッチ。彼らは、ミッチがFBIに接触する前に殺害しようとする。
金髪の男と足を引きずる男が近づいてくる。殺人者だった。
ミッチは、ある無人の荒れたビルに逃げ込む。デヴァッシャーと金髪の男が迫ってくる。
ミッチは、機転を利かし、彼らの同士撃ちも誘って、二人を倒してしまう。


ミッチは、意を決して、マフィアのボスのもとに乗り込む。
事務所の不正の話をするミッチー。それは、マネー・ロンダリングではなく、弁護士の時間請求の水増しというくだらない不正についてだった。
FBIとの接触は、この件だという。
しかし、一方で証拠書類はすべて持っていることも伝えた。もちろん、暗黙の脅しである。
マフィアの資産がどこにどれだけあるかを知っていると言う。
一切、公表をしないと約束した。
一か八かでマフィアのボスとの取引をし、見事に成功する。
これで、マフィアから狙われることもなくなった。

【結】
FBIウエインの手元に、(ミッチから)渡された証拠資料は、マフィアと約束した時間請求の水増しと郵便詐欺のファイルだった。
ミッチに一杯食わされたウエインは、悔しがった。

ある島に辿り着いたレイ。そこにはタミーがいた。FBIから送金された口座番号をレイに確認する。
レイがお金を受け取ったのだ。
見つめる二人は、一緒に誰も知らない土地で・・・


ミッチは荒れされたマイ・ホームにいる。
そこへウエインがやってくる。腹を立てるウエインに、ミッチは、合法的にすべて行ったと説明する。
金も受け取っていない。
マフィアはそのままだが、ひとつの法律事務所は葬った。
彼は言う。
”自分の人生を取り戻した。法の貴さを身にしみて知った。大学では、学び損なったことだ。”
腹を立てていたウエインも、ミッチの必至の行動だったことに黙ってしまう。

立ち去るウエインと入れ替わって、アビーがやって来た。いや、ミッチのもとに戻ってきた。
二人は、愛と信頼を確認し、このマイ・ホームから去っていく。

The End_PANAの言いたい放題



みんなの評価 3.43

最高 (^0^)

トムクルーズが好きとかはないですが、(いい意味で)やられた!感が強い作品です。
法律物が好きな人にはお勧め!

最低 ( ` 3´)

トムクルーズのかっこよさがストーリーの進み方が非常に解りづらいのと
サスペンスの演出不足によって半減しています。




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