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新「きたかみ」船内見学会
げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 19:37 No.12713
横浜港に入港した新「きたかみ」の船内を見学してきました。

まず、本船の全体像です、苫小牧〜仙台のワンナイトクルーズ専門に投入されるためか、客室・パブリックスペースともに大幅に減らしています。
旅客デッキは2デッキのみになっていて、7デッキ前方と6デッキに客室があります。少なくなった分、1等以上の個室にはすべて窓があります。

全体スペックで「いしかり」と比較します。
総トン数は前「きたかみ」と同クラスで、(い)15,762GTに比べて(き)13,694GTと抑えられています。
積載能力は、(い)トラック184乗用車100 (き)トラック166 乗用車146台で、と同程度を維持しています。先代「きたかみ」とも同程度です。最近各航路で好調な物流ですが増加にはなっていません。

旅客定員は(い)777名 (き)535名 と3割も減らしています。
この内訳を見ると、
--------------
スイート (い)3部屋 (き)ー
特等洋  (い)53部屋 (き)6部屋
特等和  (い)10部屋 (き)4部屋
1等(2名) (い)50部屋 (き)34部屋
1等(3-4名)(い)24部屋 (き)14部屋
エコノミーシングル (い)ー (き)75名
S寝台 (い)100名 (き)ー
B寝台 (い)124名 (き)216名
C寝台 (い)ー  (き)32名
2等  (い)68名 (き)ー
--------------
となっていて、個室の上等級が大幅に減っています。
エコノミーシングルをどう分類するかもありますが、
1等未満では、(い)292名 (き)248名+エコノミーシングル75名 と増える傾向があります。

このあたりが本船の特徴と言えそうで、最近就航した各航路では、トラック増による積載能力強化、個室を増やして相部屋の削減をしていますが、本船では少し違う傾向になっています。(2等廃止とエコノミーシングル新設の部分は個室化の流れですが)


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 19:41 No.12714
乗船口に近い6デッキ中央にエントランスがありインフォメーションが設置されています。
乗船口に近い6デッキのエントランスはそんなに広くなく、横にちょっとしたTVコーナーがあるぐらいです。
インフォメーションの隣にはショップがあります。見学会でも販売は行われていました。
もちろん、先何は自動販売機コーナーもあります。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 19:49 No.12715
階段には「6」と「7」が書かれていて、デッキの階がわかるようになっています。
最近の大型フェリーに多いエントランスの大きな吹き抜けはありません。階段のスペースでプロジェクターの投影で映し出されています。
本船のコンセプトは「SPACE TRAVEL」となっているように、既存船のコンセプト「エーゲ海の輝き」(いしかり)、「南太平洋のしらべ」(きそ)のような、大人のクルーズを意識したものから、ポップなデザインで、光の演出を多く使ったものに変わっています。子供にはうけがいいかもしれません。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 19:54 No.12716
エントランスホールの階段の下がキッズスペースになっています。
多くの船が隅っこに小さく作ることが多い(最近は大人が外から見やすい場所も増えているようにも)キッズスペースですが、本船はオープンでよく見えるエントランスの中心にあり広くなっています。光の投影もあって、子供が楽しく遊んでいました。
オムツ替えスペースや、授乳室も広くなっています。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 20:00 No.12717
外から見えた白いシートで覆われた場所は、やはり乗船口でした。ドアのように開くようですがこのようにカバーをしたのは雪対策でしょうか。

7デッキに上がると広いパブリックスペースがありました。ここがメインのパブリックスペースになるようです。
海が見えるカウンターなどがあります。
少しでも電波を求めた人がここに来てスマホを操作する姿が目に浮かびますが、残念ながらコンセントは設置されていないようです。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 20:03 No.12718
右舷側にはプロムナードがあります。
コンセプトに従い、宇宙をイメージしたデザインです。
窓と窓の間のスペースにプロジェクターで映し出すのは面白いです。本船は、夜間航海メインの配船になりますので、プロジェクターでの光がよく見えそうです。
窓の部分には、小さな飲み物が置けるスペースの工夫があります。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 21:51 No.12719
船内の案内には大きなマークが使われ、分かりやすくなっていました。

げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 21:55 No.12720
レストランは7デッキのロビーなどと繋がっています。
柵ができる場所がありましたので、レストラン営業後も利用できるのかはわかりませんん。
既存船同様にバイキング形式の表示があり、自動販売機がありましした。
仙台〜苫小牧航路にはいりますので、昼食の営業はありません。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:01 No.12721
展望大浴場は左舷側にあります。
コインなしで鍵のかかるロッカーが24個。洗面台にはドライヤーがあります。女性側にはパスダースペースが2人分ありました。
お風呂は円形になっています。揺れたときはこのほうが溢れにくいかも。定員が535名ですので十分な広さがありそうです。洗い場の状態までは見れていません。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:03 No.12722
展望大浴場の近くにはシャワールームもあります。他船と似た作りです。
男女のシャワールームの間にはコインランドリーがあります。長期の移動のときには便利でいいですね。北海道航路には特にニーズがありそうにも思います。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:14 No.12723
コインロッカーもあります。右側は冷蔵?タイプでしょうか。

外部デッキは旅客デッキがある6〜7デッキだけでなく、乗組員区画の8デッキ広報もあります。
外から見て、デッキの上に階段室がある場所より後方です。
6デッキの後部は、広く作業甲板になっていますので船尾には近づけません。船から後ろに続く航跡はあまり見えなさそうです。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:19 No.12724
本船にもデッキ上に救命胴衣が少量配置されていました。
最近よく見かけますが、何かルールが変わったのでしょうか。

緑色のカバーがかかっているのは、別スレッドで教えていただいたように縄梯子でした。
最上部の8デッキですので高さが怖いです。脱出のデッキは、低い6デッキなどでなく高い8デッキに配置されるのでしょうか。
救命筏支援艇は7デッキです。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:26 No.12725
ここからは客室を紹介します。

今回スイートルームは廃止されていますので、最上級は特等になります。
特等で落ち着いた雰囲気になっているのが、特等和(2〜3名)で4部屋のみあります。
既存船であればスイートルームが設置される各デッキの前方角に配置されています。
客室にはバス・トイレや冷蔵庫もあります。特徴は、和室の目線に合わせた低い位置まである大きな窓です。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:31 No.12726
窓は縦に長く気持ちよさそうです。いいですね。
外からもひと目で分かる大きな窓です。隣りにある小さな窓はバスルームの窓です。バスルームに窓があるのは特等和室のみです。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:43 No.12727
続いて、特等洋です。
この客室は7デッキの前方が見える場所6部屋設置されています。
「いしかり」の53部屋から大幅に数を減らした部屋タイプです。

ツインベットとソファーベッドで最大3名のようです。この客室もバス・トイレと冷蔵庫もあります。
前が見える窓(夜間はカーテンを開けられない)が特徴の部屋です。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:48 No.12728
1等洋2名です。
「いしかり」では窓のないインサイドの部屋でしたが、今回窓ありの部屋になっています。
窓が少し小さいのは残念ですが窓があるので電波も入りやすくなります。
そのかわりツインベットではなく、半分だけ2段ベットの特殊構造でスペースを節約する形になってしまいました(旧「きたかみ」では2段ベットでした)。
バスタブはありませんが、シャワーとトイレがあります。客室内に冷蔵庫もあります。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:51 No.12729
この1等洋室はバリアフリー対応の客室が1部屋あります。客室はかなり広く、ツインベットでベットの間も車椅子などが十分通れる幅があります。
シャワー・トイレも段差のないバリアフリーの広いものになっています。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 22:56 No.12730
1等フォース(4名部屋)です。
階段式になった2段ベットが両側にあります。室内には低いテーブルががあり、移動させることができるようです。
この客室は6デッキの前方部6部屋と7デッキに6部屋があり、6デッキの部屋は前方が見える部屋です。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:11 No.12731
「簡易個室」と表現され、今回新設されたのがエコノミーシングルです。75名分と多数用意されました。
S寝台をグレードアップさせたような位置づけでしょうか。
ベットと小さなテーブルだけの最小限のスペースですが、ドアがあり個室のようになっています。テレビもあります。
メインの通路から入った部屋の中に、1人1人の小部屋があるので前を通る人は少ないですが、ドアが薄いので音は聞こえやすいと思います。
「相部屋でありながら個室感覚でご利用いただける」との表現になっていますので、中から鍵はかけられますが、部屋を離れるときに使用する鍵があるのかは分かりません。
エアコンの個別調整はできません。
このタイプの部屋が今後増えていくのかは気になります。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:13 No.12732
エコノミーシングルにもバリアフリー対応客室があります。
部屋の幅が広くなって手すりなどもあります。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:23 No.12733
相部屋のB寝台です。
多くがインサイドの部屋ですが、1部屋のみ窓ありの場所になっています。
階段式の2段ベットで、ベットの入口にスクリーンカーテンがあります。
本船の特徴としては、ベットだけでなく、足元の位置に荷物を置くことができるスペースが設置されたことです(B寝台の場合はテーブルの下)

B寝台は、次の紹介するC寝台とほとんど同じ構造の部屋です。
しかしB寝台10,400円、C寝台8,300円と20%の差があり、なぜ別の等級として設定されたのか疑問に思いました。
違いは、
B寝台:ロールカーテン、小テーブルあり、鏡あり。
C寝台:カーテン。小テーブルと鏡なし。(あえて言うなら、旅客が歩く外部デッキの下になっている)
ぐらいしかなく、すべてB寝台にできそうなものでした。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:25 No.12734
こちらがB寝台と違いがほぼないC寝台です。
窓のある部屋になっています(B寝台は1部屋除いてインサイドですが)
ベットの入口にコンセントがあります。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:27 No.12735
B寝台と共通ですが、荷物を置くスペースが新設されました(B寝台はテーブルがあるので高いものは置けません)。ベットの下にも靴?を置くスペースがあります。
B寝台のレディースルームの入口にはカードキーがあります。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:29 No.12736
最近流行りのウィズペットルームも新設されました。
6デッキの右舷後方にペットエリアがあります。
外部デッキに出たところにペットハウスがありました。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:31 No.12737
ウィズペットルームは1等フォースタイプの2部屋です。1名分のスペースをペットのスペースにしていますので、ウィズペットルームは最大3名(+1匹)部屋になります。

げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:34 No.12738
最後に紹介する客室は、普段見ることができないトラックドライバーのドライバーズルームです。
重要な顧客ですので、トラックドライバー専用のサロンも用意されていてシンクなど暮らしやすいような作りになっています。
ドライバーズルームは、エコノミーシングルと同様の個室形式になっています。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:39 No.12739
最後に車両甲板です。
車両甲板は、ランプウェイから乗船したときに4デッキと1つ上の5デッキがトラックに対応した車両甲板です。
この下にも1〜3デッキに一部乗用車が使用できる車両甲板があり全体で5層になっているようです。

外から見える換気口は5デッキの位置で、換気できるようになっていました。閉鎖も可能なようです。


げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月23日 23:44 No.12740
本日の見学会は、右舷船尾のサイドランプウェイからの上下船でした。
本船の印象としては、夜間航海のみで日中の航海がない苫小牧〜仙台専属として、シンプルに必要なものに絞った作りになったと感じました。北海道新幹線の延長なども見据えての判断のようにも思います。

見学会は、事前に受付を行いチケットを受け取るなどの方法や、人数を制限して誘導などもあり、待ち時間や混雑などがなくとてもスムーズでした。貴重な見学の場を作っていただいたことに感謝したいです。次は実際の航路で乗船したいと思います。


Re: 新「きたかみ」船内見学会 NCF 投稿日:2019年01月24日 12:27 No.12742
げんかいさん、こんにちは。
レポートありがとうございます、私も名古屋の見学会を申し込んだのですが抽選に見事!…ハズレてしまいましたので興味深く拝見させていただきました。
やはり現代のフェリーらしく空間をうまく利用した造りになっていますね…路線は旧船、現行船から変化してしっかりとしたコンセプトを全面に打ち出しており太平洋フェリーとしての新しい形を感じました。
個人的には1等クロスツインが面白いなと…窓も小さくてもあるのとないのとでは気分的に全然違いますのでこの部分は大きいと思います。

太平洋フェリーは等級呼称に「特等・1等」を残してるあたりに好感が持てます。

何とか機会を見つけて乗船してみたい(もちろん1等クロスツインで)と思っております。
げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月25日 00:15 No.12745
抽選は倍率が高かったのか落選になった人も多かったようですね。
1400などという申込数の情報も見かけましたが、横浜での見学会を見ると混雑しすぎないように見学者数は抑えられていたように感じました。
部屋に窓があるというのは大きいですよね。
ドックシーズンは名古屋まで来る配船になると思いますので、その頃の楽しみもあります。
Voyager 投稿日:2019年01月25日 07:33 No.12749
当選者数は、申込み代表者数ベースで1部組 500人、2部組500人だそうです。
したがって落選者数の方が少ないのだそうです。
実際には当選しても、来れない人や、当選した人でも連れが来られない、という人もいました。
2部組はスタートが遅れました。大桟橋のスロープで待たされ、入れたのは15:10ぐらいでした。1部組で時間通り退出される方でスロープやエレベーターが混雑したこともあったようです。2部組で入ると、1部組の残党がまだ、多く残っており混んでいました。1部でありながら2部組の仲間が来るのを待っている人や1部で早くに入って寛いでいたり、1部だけど受付、乗船が1部スタートの14時以降に到着していらした方もいたので、実際のところ、混んでいました。
げんかい(管理人) 投稿日:2019年01月26日 12:39 No.12750
こんにちは。
500人だったんですね。思ったより多かったです。
私は1部でしたが、その前から報道など関係者の方はいました(一般向けの前は関係者向けに行われていたようです)
確かに時間になっても退船されていない方もおられるようには見えました。
1部で見る限りは、他社の船内見学会のように長時間並ぶこともなく、スムーズに計画されたように感じました。順路がないのがよかったのかな。


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