【災害時の避難経路は確保されていますか?】 火災時には、通報、消火、避難の3つの段階がありますが、最終的には、いかにして素早く安全な場所に避難できるかということになります。 マンションの避難対策では、主に「玄関から」, 「バルコニーから」, 「共用廊下に面する窓から」、の3パターンが考えられます。 ◇ 「玄関から」 玄関からの避難ルートを確保するためには、玄関ドアが開かなくなり住戸に閉じ込められることを防ぐために、玄関ドアが「耐震枠付き」になっているか確認しましょう。 耐震枠というのは、玄関ドアとドア枠の間に隙間をつくり特殊な部材が挟んであるもので、地震でドア枠がゆがんでしまっても、その変形を枠内で収めてドアが開けられるように対策が施されています。 ≪注意!■ 当マンションの玄関ドアは 「耐震枠付き」 や 「耐震丁番付き」 ではありません。≫ ◇ 「バルコニーから」 バルコニーからの避難は、玄関からの避難が困難な場合の対応策として一般的です。バルコニーには、隣接した住戸への避難を可能にするため、いざというとき蹴破って移動できる「隔て板」が隣戸間に設置されています。 また下階へ避難するために、ハシゴが収納されている避難ハッチが設けられています。しかし、工事費、定期点検、メンテナンスなどにコストがかかるため、角住戸のみに避難ハッチが設置されている場合も珍しくありません。このような場合、中央付近に位置する住戸からは避難ハッチまでの距離が長くなり、避難に時間がかかることが予想されます。 バルコニーからの避難経路を確認し、何枚の隔て板を蹴破れば避難ハッチにたどり着くのかを事前に確認しておきましょう。 ≪注意!■ 当マンションの避難ハッチは東端の角住戸のみに設置されています。(1系統/各棟)≫ ◇ 「共用部分に面する窓から」 共用廊下に面する窓から避難する事態も考慮に入れておきましょう。その場合、防犯上設置されている面格子の固定方法が問題となります。 がっちりと固定されていれば、高齢者や子供の力でははずすことができず、避難が困難になってしまいます。このような観点から、内側から外れる機構をもつ可動式面格子は災害時など緊急の場合に安心です。 ≪注意!■ 当マンションの面格子はがっちり固定されたもので、可動式ではありません。≫ 関連記事: ・バルコニーは避難通路です! ( No.42 ):http://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page42 ・浮浪雲さんの記事:“大きな横揺れ地震”でドアが開かなくなる恐れあり! ( No.33 ):http://rara.jp/royal_chateau_nagaizumi/page33 |
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『マンションの消防設備 避難ハッチ について』 消防法令によって 避難器具として認定されている物は全部で8種類となっています。 (消防法施行令第25条の八種類の避難器具) ・避難はしご ・避難ロープ ・避難タラップ ・滑り棒 ・滑り台 ・緩降機 ・避難橋 ・救助袋 の8種類です。 避難はしごは、可動式、ハッチ式の物があり、当マンションに設置されているハッチ式避難はしご (以下避難ハッチ) についての説明です。 ●避難ハッチとは 床に埋め込んだハッチの中に避難はしごが組み込まれています。 現在では角型のものがほとんどですが、円形の物も含めて避難ハッチと呼びます。 ハッチ部分は、かつては鉄製も認められていましたが、1992年以降はステンレス製に限定されています。 上ふたの上に物を置いたり、小さな子どもが上に乗って遊んだりすると変形の原因となり、いざというときに十分活用できなくなる恐れがありますので気を付けましょう。 避難器具は、いざというときに3動作以内で簡単に使用できる必要があり、厳重に施錠するわけにはいかないのですが、過去に子どもが誤って避難ハッチの上ふたを開けてしまい、転落事故が発生したため、事故防止のためチャイルドロックを設けるようになりました。 ●半年に1度、消防設備点検が必要です(※1)。 消防設備士又は消防設備点検資格者に点検を依頼しましょう。 (※1)実際に専有部分への立ち入りを拒否された場合には、管理組合が強制的に立ち入ることはできず、これは消防署の行う査察であっても同様です。 通常は、区分所有者が立ち入りを拒まれる理由は、居室を他人に見せたくないというのが真意と思われますので、区分所有者を説得して、区分所有者の都合に合わせて立ち入るようにしてください。 ただし、バルコニーの避難ハッチについては、バルコニーが共用部分であることから、事前の予告を行うことにより、上階より立ち入り点検することができます。 |