ウォーターハンマー現象(水撃現象)とは、 配管内で勢いよく流れている水が蛇口弁の急閉止により行き場をなくし配管内にて圧力上昇を起こし発生する騒音です。 レバー式の水道栓を急に閉めると「ゴッン!」と音がするのがそうです。 この状態を工学的には、流れの運動エネルギーが行き場を失って、圧力エネルギーに変換されると考えられます。(逆にバルブを急激に開いて開放する場合は圧力降下を生じます。) このような圧力変動は配管や流体の上流・下流へ瞬間的に伝わっていきます。この速さを「圧力伝播速度」といい、10℃の水ならば1,425m/sという超高速で圧力変動が伝わっていきます。 故に、当該蛇口から遠く離れた場所で騒音となっている場合もあります。) 【ウォーターハンマーの防止策】 ポイントとしては、 * 勢いよく流れている水を急に止めると、発生する。 * 流量が多い(勢いよく流れている)ほど、水撃も大きくなる。(※1) 訳ですから、 ●水道の蛇口をゆっくりと閉めてやることで水撃が軽減されます。 ●自動洗濯機の自動電磁弁は、瞬間に止まり、その時に発生しますので、洗濯機への水道栓を絞って使えば水撃が軽減されます。 例えば、現在の60%程度の水量にすれば、ウォーターハンマーのエネルギーは1/3 程度になります。 ( (※1)水流の自乗に比例します。) ●戸内への給水圧を全体的に下げる(流量を絞る)ことで、ウォーターハンマーが改善される場合もあります。 (メーターボックス内の戸別止水栓を少し閉める。) ウォーターハンマーは騒音だけではなく、その強い水撃で器具が壊れることもあります。 不快な水撃騒音の軽減(=水栓器具の保護)は至極簡単にできることです。 |