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明治の和歌
山人
投稿日: 2012年09月06日 16:11:00
No.98
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四季の花
明治20年
秋花
白露のおきそめしよりおのづから野辺にまづとく花のしたにも
たれにかは見せむとすらん秋の野をまねく尾花のしほるしきかな
おほかたの花はさかりとなりなましにふひもちゝに秋風そふく
早梅
咲き初し冬木の梅は久方の天きる雪をともとみなして
鶯の声もまだしき冬なからはやさきそめし庭の梅○○
冬かけて咲梅か枝は花かゆき○わかつもかふる人のしをりに
明治の和歌
山人
投稿日: 2012年09月04日 15:13:22
No.97
【Home】
【返信】
四季の花
明治20年
桜 大沢 依田
あるかなかに花見といえは桜花昔しながらや名にやしめける
こころあらばおくれて来ませ花の香を霞のひまをもるゝ嵐
春雨にほほゑむ花の面みればつたうしづくをすうここちせり
橘
千世萬さかえもゆかむ橘や君に常盤の名はおほせけむ
手枕に風かよわする橘の香をかくはしにしここてねられね
明治の和歌
山人
投稿日: 2012年05月02日 16:23:08
No.92
【Home】
【返信】
明治20年
松下納涼
松かげやしずしとここに立よればあつさをよそに浪の音かな
すみのえや松よりをろす風すらも千とせをのぶるここちこそすれ
夏としもおもわれもせで松かげのしたふく風の音そすゝしき
烏
明ぬとておきゆく鳥有明の月にうかれて時なたかへそ
なかし春里の林の夕まくれひとりいねじとあらそひにけり
明治の和歌
山人
投稿日: 2012年04月20日 11:49:02
No.91
【Home】
【返信】
明治十九年
伊那下神社
奉詠御次第
寒蘆 近藤有寿
芦の葉も霜枯れ果てゝよる浪の音も寒けき和かの浦風
依田簡文
きえにし月まつ舟の梶枕 かれふす芦の音ぞ身にしむ
有訪恋
簡重
うきふしのたちへだたりて片原のよりもえあはぬ中ぞくるしき
うき身にもかかるべしとはおもひきや月に芦むらぐ花にあらしも
直吉
ち鳥もやとりかぬらん浦風に吹みだれたるあしのむらたち
明治の和歌
山人
投稿日: 2012年03月24日 06:37:18
No.90
【Home】
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明治十九年
伊那下神社
奉詠御次第
池水波静御題
さやきなき石を清すみの池の面にあそふく鯉の影ぞゆかしき
静なるみよのみたみやおもふらん池のこころもおなじ世の中
君か代をいはふいわれの池なきに千代をふかめてあそぶ白鶴かな
猪戸温泉をよめる
効ある猪戸温泉は名も今にゆききし人の一夜ゆるさじ
明治の和歌
山人
投稿日: 2012年03月06日 17:58:31
No.88
【Home】
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明治十九年
伊那下神社
奉詠御次第
僧
我盧は松のむれたつおく山のふかきこころを人しらめやも
いつくにか我世はへなんふるころもきなくの山にいをりせなまし
世をすてゝこころつくしの草枕よしや野岩と消へはゆくとも
明治の和歌
山人
投稿日: 2012年03月06日 17:37:04
No.87
【Home】
【返信】
明治十九年
伊那下神社
奉詠御次第
十五夜
今宵こそめでゝみよかし世の人のわきてさやけき月の影かな
暮秋
ゆく秋のわかれをおしむ虫の音をきく我さへも悲しかりけり
ちるをだにのこせ嵐もみじ葉をおりてかざらん秋のかたみに
秋はけふかぎりなればきりぎりす聲よたりけになくそわびしき
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