投稿画像
投稿者:Ridley Scott
[YouTube:ifef2CcV0f4:R] キングダム・オブ・ヘブン (米国) 2005年 全米年間映画興行収入ランキング50 ランク外 12世紀フランス。鍛冶屋の青年バリアンは妻子を失い生きる望みも失いつつあった。ある時、そんな彼の前に十字軍の騎士ゴッドフリーが現われ、自分が実の父親であるとバリアンに打ち明ける。勇敢で高潔なゴッドフリーは、本当の騎士道とは何かをバリアンに示し、聖地エルサレムへの旅へとバリアンをいざなう。数々の苦難を乗り越え、騎士として成長していくバリアンは、<キングダム・オブ・ヘブン=天国の王国>を作りたいという父の理想を受け継ぐ。絶望的な運命を背負った聡明なキリスト教徒であるエルサレム王に忠誠を誓い、やがて美しい王女シビラと禁じられた恋に落ちる。しかしエルサレム王が望んだ休戦の日々も、十字軍戦士たちの狂気、強欲、嫉妬に脅かされつつあった…。 監督 リドリー・スコット 脚本 ウィリアム・モナハン 音楽 ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ 主演 オーランド・ブルーム(バリアン・オブ・イベリン) 登場人物 バリアン・オブ・イベリン: 小さな村で鍛冶屋をしていた。実はイベリン領主ゴッドフリーの息子。 ゴッドフリー・オブ・イベリン: イベリン地方の領主であり騎士。王の近臣。 ティベリウス卿: ゴッドフリーの親友。実名はトリポリ伯レーモン3世。 シビラ: ボードゥアン4世の妹で美しい女性。1人目の夫との間に男子を儲けるも夫を病で亡くす。 ボードゥアン4世: エルサレムの王。痛みを感じない皮膚病であるハンセン病を患っている。 ギー・ド・リュジニャン: シビラに結婚を迫る過激派の貴族で騎士。 サラディン: イスラムの王。 【起】 キリスト教徒、イスラム教徒。双方の聖地エルサレム。 十字軍がその地を奪ってから約100年後。ヨーロッパは圧政と貧困に喘ぎ、誰もが救いを求め聖地を目指して旅立っていた。 1184年、フランス。小さな村で鍛冶屋をしていたバリアンは、妻と子供を亡くして生きる希望を見失っていた。そんな時、帰国の途にあった十字軍が訪れる。彼らは行軍のために腕の良い武具師を探しており、バリアンを見つけ出す。 失意から立ち直ろうと、仕事を始めたバリアンに十字軍を率いる騎士が声を掛ける。騎士ゴッドフリーは、イベリンの領主でありバリアンの父親であることを明かす。そして、息子へと共に来ないかと誘うのだった。だが、バリアンはその誘いを断ってしまう。ゴッドフリーはメッシーナを経由して帰国することを告げ、その地を去って行く。 その後、妻の弟であり僧侶でもある、弟の言動に腹を立てたバリアンは彼を殺害。師から受け継いだ鍛冶屋に火をかけて逃亡を図る。そうして、ゴッドフリーの後を追って行き、エルサレムへ共に向かうことにする。 翌日、ゴッドフリーがバリアンに剣の稽古をつけていると、追手がやって来る。バリアンの村の領主はゴッドフリーの兄で、追手としてやって来たのは彼の甥であった。ゴッドフリーが追手を追い返すも襲撃に遭う。王に近い位を持つゴッドフリーを殺め、その地位を狙う兄の策略だった。これにより、十字軍兵士の大半が殺されゴッドフリーも矢傷を負う。 腕の立つ兵士2名とゴッドフリー、バリアンの4名で旅を続ける。産まれてこの方、一度も会ったことのない父親と息子。血の絆はあるが、ほとんど他人である。バリアンは旅の道程で彼の人となりを観察した。 ゴッドフリーの夢は、キリスト教とイスラム教が共存する世界であった。だが、彼は志半ばで矢傷により、メッシーナの施療院で息子バリアンへ地位と名誉を引き継ぎ、息を引き取るのだった。 【承】 ゴッドフリーから地位と剣を受け継ぎ、イベリン卿となったバリアンは海を渡ってエルサレムを目指した。だが、嵐により船が難破。たった1人、生き残ったバリアンは砂漠を越えエルサレムへ到達。彼は町を歩いていて十字軍の兵士に詰問される。ゴッドフリーの世継ぎであることが証明され、バリンは邸で一息つくことができた。 翌日は部下の案内で父の親友であったティベリウス卿と対面。王宮へ案内される。そこで、バリアンは運命の女、王女シビラと出会う。 シビラの案内でエルサレムの賢王ボードゥアン4世に拝謁。王は病を患っていたが、エルサレムを開放し、イスラム教とキリスト教が共存する国を造ろうとしていた。ボードゥアンは会話するにあたり聡明で賢明なバリアンを認め、ゴッドフリーが領主を務めていたイベリンの統治を許した。 イベリンへやって来たバリアンは水脈を辿って井戸を掘り、農作物を育てられるよう民と一緒になって奮闘。上下関係なく奴隷としての扱いもせず、分け隔てなく接するバリアンをイベリンの民は喜んで受け入れる。 治水工事を施したイベリンが豊かになりつつある頃、シビラが旅の途中で立ち寄った。 しかし、一目会ったその時から、2人は密かに惹かれ合っており、シビラとバリアンは急激に距離を縮め、身体を重ねるのだった。 2人が愛を交わしている頃、王宮ではギーともう1人の領主がイスラムの隊商を襲ったことが問題となっていた。これにより、和平交渉で一時は平和であった両国の間に再び、戦の火種が落とされる。ギーとティベリウス卿は王の前で激しい口論を展開。 【転】 襲撃に激怒したサラディンが軍隊を率いて侵攻を開始したため、ボードゥアン4世は戦が始まる前にサラディンと直接会い、交渉する場を儲けようとティベリウス卿に耳打ちするのだった。 サラディンは隊商を襲った領主の居城を目指している。バリアンは王の命令でカラク城の防衛をすることになった。逃げて来る村人を守るため、兵士を率いて敵軍と対峙。敵軍はバリアンの軍の3倍はあったが、それでも彼は勇敢に立ち向かう。しかし、当然ながらバリアンは敗北を期する。 敵兵に捕らえられたバリアンだったが、彼の前に現れたのはかつてエルサレムへ案内させた従者だった。バリアンは彼を丁重に扱い、逃がしたことがある。従者だと思っていた男は将軍だったのだ。だが、彼はバリアンに礼節を示し助けてくれる。 そこへ、ボードゥアン4世率いる大軍が姿を現し、サラディンと直接交渉を行った。これにより、戦は回避されバリアンも命拾いするのだった。 ボードゥアン4世の病は日に日に悪化の一途を辿っている。彼はまだ4歳の甥でシビラの息子を次期王へと考えていた。過激派のギーは国を守る器ではなく、エルサレムを守ることはできないだろう。 一方、バリアンはボードゥアン4世からエルサレム軍の指揮官を命ぜられる。更にはギーを処刑しシビラを妻にと言われるが、その件に関しては丁重に辞退するのであった。シビラを妻にすれば、王に次ぐ権力を手にするが、平和は壊され、戦の世がまた続くに違いない。そうなれば、民がまた苦しむ。バリアンはシビラの申し出をも断るのだった。 恋に破れたシビラはギーと結婚することを決意。ボードゥアン4世の死を看取り、彼女の幼い息子が次期王を継ぐことになった。幼き王ボードゥアン5世の誕生である。しかし、この子も痛みに反応を示さないことが判明。調べにより、ハンセン病であることが分かる。シビラは嘆き悲しみ、思い悩んだ末に幼い息子へ毒を盛るのであった。 【結】 ボードゥアン5世が早逝した後、王家直系のシビラが夫であるギーを王に指名。王となったギーは同じ過激派の領主と共謀し、サラディンの使者を殺害することで戦を仕掛けた。 バリアンとティベリウス卿は行軍に反対するも、ギーは話も聞かずに軍を強行させるのである。 ギーが王となったことで、エルサレムはサラディンに奪われてしまうだろう。それは、火を見るよりも明らかだった。サラディンの軍は充分な準備を行って戦場へ赴いているため、当然エルサレム軍は敗北を期することになる。 ティベリウス卿はこの結果に失望しエルサレムを去ることにし、反対にバリアンは残ることにした。 少ない兵でエルサレムの防衛を準備するバリアン。いよいよサラディンの大軍が間近に迫る。彼は偉大な賢王ボードゥアン4世の命令と父に託された夢を守るため、民と兵を鼓舞するも、その夜の内に投石攻撃を受け、街は一気に騒然となった。 バリアンはサラディンが条件を出してくるまで、抵抗を貫くことにした。 サラディンは容赦せず、慈悲を見せない王と言われている。数十台に及ぶ投石器による攻撃などで、激しい戦闘となった。エルサレムは必死の抵抗を続ける。 籠城戦4日目にして、サラディン軍は城壁に攻撃を集中させる作戦へ変更。これにより、城壁が崩壊し敵軍の侵入を許してしまう。兵数で劣るエルサレムだったが、これもどうにか耐えることができた。 5日目の朝、サラディンはとうとう条件を提示。バリアンは女王と全ての国民を、害なく逃亡させることで合意した。イスラム王は国を防衛したバリアンという1人の騎士を認め、敬意を払ったのだ。そして、条件合意と共に捕虜であったギーを返還する。 バリアンはギーと対決し勝利。シビラには女王という地位を捨てるならば、共に生きようと話した。彼女はエルサレムから去り、バリアンと共に生きることを決意。バリアンはシビラと共に自分が育った村へと一時帰還し、そこでエルサレムの奪還に来た英国王と出会う。だが、バリアンは自らをただの鍛冶屋と言い、英国王率いる奪還作戦には加わらなかった。 そうして、シビラと共にただの平民となり旅に出るのであった。 The End _MIHOシネマ
投稿記事
画像を拡大