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5月6日に届いた本、4冊
よしの88
投稿日:2015年05月06日 21:16
No.2
まず第一の投稿は今日と届いた書籍から紹介しようと思います。
写真の1枚目
●セミと仲間の図鑑 (トンボ出版)
●北海道の蝶と蛾 (北海道新聞社)
写真の2枚目
●改訂版 日本産セミ科図鑑 (誠文堂新光社)
写真の3枚目
●クモハンドブック (文一総合出版) です。
まず第一の投稿は今日届いた書籍から紹介しようと思います。
写真の1枚目
●セミと仲間の図鑑 (トンボ出版)
●北海道の蝶と蛾 (北海道新聞社)
写真の2枚目
●改訂版 日本産セミ科図鑑 (誠文堂新光社)
写真の3枚目
●クモハンドブック (文一総合出版) です。
①宮武賴夫・伊藤ふくお(2014)「セミと仲間の図鑑」111pp.、トンボ出版
セミ類に関しては、日本に生息するセミ類全種を掲載しています。
ほぼ1ページに1種、解説は平易で標本写真が表・裏・横からと何通りか産地に分けて掲載されています。
冒頭には検索表も附属しています。
面白いのは各種の脱皮殻の写真ですが、特に手の形状のアップ写真が別途掲載されています。手の形状もこうしてみると各種違っていて、これも重要な判別方法だと言うことを知りました。
さすがに、エチゴエゾセミ君は載っていませんでした。エゾセミ君の地域固有変異タイプですから、まあ良いのかなとも思います。
また、セミ類以外にもその仲間である、アワフキムシ科、ツノゼミ科、ハゴロモ科、テングスケバ科、ウンカ科、トゲアワフキムシ科、ヨコバイ科、ハネナガウンカ科、マルウンカ科、グンバイウンカ科が何種類かずつ掲載されています。
ここにも面白い工夫があって、標本写真に開翅写真がある事です。
この仲間で開翅が必要かどうかは置いておいて、初めて見るような気がします。
この系統に関しては、手持ちで「三枝豊平・紙谷聡志・宮武頼夫・大城戸博文・杉本美華(2013)九州でよく見られるウンカ・ヨコバイ・キジラミ類図鑑.190pp., 櫂歌書房」くらいしかこれと言った図鑑はなさそうなので、この書の概観だけではありますが、貴重だと思います。
セミ類をメインに他の仲間は附属したという感じがしないでもないですが、全体を概観するのには手軽で良い書だと思います。
特に『各種の脱皮殻の形状、手の詳しいアップ写真』とその仲間の『開翅標本写真』は知る限り、これまでに見た事のない工夫だと思います。
②堀繁久・櫻井正俊(2015)「北海道の蝶と蛾」421pp.、北海道新聞社
文字通り、北海道の蝶類と蛾類の図鑑です。
北海道内で見られる、3216種を標本写真で掲載、網羅しています。
各種ともカラー標本写真に開張、採集地、採集月、特記事項が附属、各種に関しての詳しい解説はなく、まさに標本写真がずらっと並んでいます。
巻末には、北海道産鱗翅目総目録と索引が附属しています。
この総目録だけでも価値があると思います。
中でも、それぞれの種に標本からの引出線で特徴に関する特記事項が多く見られることが工夫した点と思われるところです。
北海道と東京では昆虫類もかなりその相が異なるかと思いますが、以前に出版された、「木野田君公(2006)札幌の昆虫、416pp.、北海道大学出版会」も様々な点でかなり紐解く機会が多くありましたし、同書のお陰で種が判明した部分もかなり多くありました。
今回の「北海道の蝶と蛾」も同じく、内容的に蝶類・蛾類の判別で役に立つことは間違いないと思います。
③林正美・税所康正(2015)改訂版 日本産セミ科図鑑、221pp.、誠文堂新光社
手持ちの初版は2011年2月28日となっています。
それから、約4年、改訂版として再登場した、日本初のセミ科全種の図鑑です。
さて、改訂版と言うことで、新しい知見も多く盛り込まれている様ですが、どこがどう変わったのか、これからそれぞれ良く見ていかないと今の時点ではわかりません。
ただ、セミ科全種の詳しい生態や解説、地域変種にも対応し、まさにこれ以上のセミ科図鑑はないと言うことは間違いありません。
④馬場友希・谷川明男(2015)クモハンドブック、111pp.、文一総合出版
ここのところ、シリーズ快調のハンドブックシリーズの最新作、クモハンドブックです。
クモ類の図鑑と言いますと全て手持ちで「小野 展嗣(2009)日本産クモ類、738pp.、東海大学出版部」、「新海栄一(2006)日本のクモ、335pp.、文一総合出版」、「千国 安之輔(2008)写真・日本クモ類大図鑑、308pp.、偕成社」というところかなと思うのですが、今回の「クモハンドブック」は掲載種こそ100種程度ではありますが、これはハンディに重きを置いたとも感じられます。
また、同書の「はじめに」には身近に見られる100種を厳選したとも書いてあり、いわば入門ハンディ図鑑を目指した様でもあります。
さすがに谷川明男先生が手がけている事もあって、写真も鮮明ですし、重要な各種の交尾器の写真も掲載されています。
身近な種をハンディにと特化して考えてみたら、十分な内容だと思われます。
続刊も期待したいところです。
余談ですが、谷川明男先生は「CD日本のクモ」と言うCDも頒布されていて、2年ごとにバージョンアップされています。
ほぼ日本産全種の写真から分布図、文献などのデータがまとめられています。
管理人もバージョンアップ毎に購入をしていますが、クモ類を見る上で一番使用頻度、ひもとく機会の多い資料ともなっています。
今回は以上の4冊ですが、特に「日本産セミ科図鑑」に関しては、どう改訂され、どのような新知見が掲載されているのかなど後日の別項に譲りたいと思います。
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